*当記事はパーソナルカラーアナリスト、一個人の拙い見解です。不備がございましたら何卒ご容赦下さいませ。

 

色の見分け

 

パーソナルカラー診断では、カラーアナリスト・受診者共に「色の見分け」が必要となります。
全部カラーアナリスト任せではダメという事。診断で判明した「似合う色」をお店で探して買ってくるのは、自分だからです。

今日はその「色の見分け」に関するお話です。

*今回の記事は色覚特性がある方にも読みやすいよう、文字をカラフルにしていません

 


 

■成人しても気付かない色覚異常もある■

色覚異常とは、(他の呼び名で、色覚特性、色弱、色盲など)色の見え方の特性。

 

知って欲しいのは、色覚異常はそれほど珍しい「どこかの他人事」ではないという事。学校なら1~2クラスに1人。男女30~40人の職場なら1人。意外と身近な話なのです。というのも、男性の20人に1人は色覚異常(本人が気付いていない弱程度も含む)を持つため。(女性はもっと少なく、0.2%程)。なにげない「そこの赤いの取って!」という一言が、知らぬ間に誰かを傷つけているかも…。

色覚特性。この個性は、ご本人が「私って色のセンスないな~」「色ってなんだか苦手だな~」程度にそれほど不自由を感じず、成人しても気付かないまま日常生活を送っている場合もあります。一方、症状が重い方で、外観上は他人からは分からないものの、ご本人がハンディキャップやコンプレックスだと感じている場合もあり、とてもナイーブな問題だと思います。

 

 


 

人の目

 

■私達の「色の見え方」の種類■

 

「正常3色覚・一般色覚」
大多数の人がこちらに当たるため「正常」「一般」と呼び名が付いています。私達の視細胞には「赤・青・緑」に反応する3種類の錐体があるのですが、3つとも正常に機能してる状態。細かな色の差を、スムーズに見分けられます。

 

「色覚異常(色覚特性、色弱、色盲)」
人によって「どの色相が見分けにくいのか」また「程度の差」があります。赤・青・緑の錐体の、1つだけ働きが鈍いのか、3つとも完全に働いていないのか…。この3つの働き具合で、色の見え方の特性・程度の差が異なります。

矢印

 

「色弱と色盲の違い」

★「色弱」=錐体の感度が低い(弱っている)

赤・青・緑のどれか1つの錐体の働きが「弱い」状態。大雑把な赤・青・緑は見分けられますが、混色された微妙な色のニュアンスだと、見分けが難しくなる傾向があります。例えば赤い口紅の色差など。パーソナルカラーで求められるのもこの細かな色の見分け。絶妙な色の差異。

★「色盲」=錐体が欠落している

1つでも錐体が「欠落」している状態。緑や青のフィルター越しに見えるような世界。信号機の色など生活で「危険」を感じる場面も多く、子供の頃に気付くケースが多いでしょう。また、錐体が赤・青・緑の3種とも欠落していると、杆体(色ではなく、明暗の違いを主に識別)で見るため視界は「モノクロ」に近い世界となります。

 

 


 

パーソナルカラー色

 

■色は色彩学・科学・医学■

「色の見え」は、半分は色彩学・科学であり、半分は医学の分野になります。

私共カラーリスト、カラーコンサルタント、パーソナルカラーアナリストと名乗る者は、色覚特性の基本知識を持っているはずです。(実際の現状はさておき、そう名乗る以上は持っているべき…と私は考えます。)ただ、一歩踏み込んだ医学寄りの「色の見え」の話となると、そこからは医療の専門家へ譲る部分となります。

私がこの分野を学んだのは20代の頃、パーソナルカラーアナリストになるため、色彩検定とカラーコーディネーター検定それぞれ1級を独学で勉強した時。そのため、10年近く前の知識と用語を含めており、一部古い内容、不適切な用語が含まれるかもしれません。また、将来(これを書いているのは2017年です)対象者への配慮から「異常・正常・色盲」などの呼び方、また、医学の進歩で治療法や解決法が変わるかもしれません。(内容に古い部分・不適切な部分がございましたら、ご指摘下さいませ。)

 

 


 

■一通の問合せ■

このことを書くキッカケは、一通の問合せ。

通常、イメージコンサルティングの予約や営業外のご質問には「ゴメンナサイ」をしているのですが、「きっとお悩みなのだろうな」と感じ、また、私の拙い知識ではありますがどなたかのお役に立てればと思い、記事にする事としました。ご質問者様より掲載許可を頂きましたので、掲載します。また、ここから先は、色覚に異常がある方向けの内容です。私が扱うパーソナルカラー・イメージコンサルティングそのものにご興味がある方とは、少し離れた内容となります。でも大切なことだと思うので、もし、ご興味がおありでしたら是非ご一読ください。

 

 


 

■実際の質問メール■(掲載許可を頂いております)

昨年来友人から、パーソナルカラーのお話を聞き、自分に合う色、合わない色に興味を持ちました。実は、義妹が1990年代にカラーコーディネイトの仕事をしていて、そのために必用なカラーチャートの見本をアメリカで探して彼女に送った経験から、色にはWarm(黄色ベース)とCool(青ベース)が有る事は知っていました。

同時にこれが大問題なのですが、私は「色弱」(赤緑、それに紫と青)なので、友人から私の似合う色は Spring の Light color と言われ、自分でも納得はしましたが、自分一人で色を選ぶ段階になると、どうしてもその違いがわからなくなります。確かにその時点で友人が違いをただし良い色を持って来てサイドバイサイドにそれぞれの色を比較すれば、違うと言う事はわかりますが、それがどう違うかの認知が、色弱の私と正常な方の認知の度合?が有ります。

困った事に、いわゆるパステルカラー(私が思うに様々な色が複数混ざった)は下手をすると、その色合いではなく、色の明るさ(ブライトネス)でしか違いがわからない、、、すなわち違う色でも同じブライトネスだと違いがわからないのです、、、、

先生にとっては、お門違いな質問かもしれませんが、何か対策等をご存知であればとメールを出させて頂きました。もしそのような対策をご存知であればお知らせ下さい。

人類の女性にはほとんど色弱の方はいないそうですが、男性の3割以上は何らかの色弱として生まれて来ます。
カラーコーディネイトは自分の似合うファッションに役立つだけでなく、インテリアコーディネイトでもそこにいる人に大変重要な影響を与えると思っています。しかし、私の様な色弱の方を対象/考慮したお話や文面を未だに見た事が有りません。もし何らかの対策を示して頂ければ、私の様に色にコンプレックスを抱えた多くの男性のヘルプとなると思います。以上、突然難しいご質問をして申し訳ありませんが、宜しくご検討をお願い致します。

 

 


 

■回答■

ご相談内容を拝読し、大変お困りの様子かと存じます。

ただ、ご質問の半分が色に関すること、半分が医学に関することとなりますため、安易にお答えでき兼ねる内容なため、求める回答には至らないかと思いますがご返信させて頂きます。まず、男性に色覚異常が多いことも存じております。色覚異常に気付かないまま日常生活を送られる方から、生活に障りがある(信号機の色など)方まで、一色覚~異常三色覚まで、重さにも個々の差があることと思いますが、ご質問者様におかれましては、

>赤緑、それに紫と青

とのことですので、日常生活で不便に感じることがとても多く、ご質問に至ったのではないかと思います。さて、お問合せを要約させて頂きますと

>色を比較すれば、違うと言う事はわかりますが、それがどう違うかの認知が、色弱の私と正常な方の認知の度合?が有ります。
>色の明るさ(ブライトネス)でしか違いがわからない
>もしそのような対策をご存知であればお知らせ下さい。 

「明度以外で色を見分ける方法」をお知りになりたいという事かと思われます。

対策は仰る通り、他者に頼るという方法になってしまいます。私共カラーアナリストも色の識別が困難なお客様へは、一緒に同行をして適切な色をお選びする等、その場で対応させて頂く事となるかと存じます。もしくは私共が色票に目当ての色に予め丸印を付けておき、ショップスタッフを頼って頂く、等です。ご期待に添える回答とならず申し訳ございません。

色覚を補正する眼鏡があるということは聞いたことがあります。大学病院や色覚異常を専門とした病院にてご相談頂くのがベストかと存じます。

ご質問者様と同じように色を難しく感じる方が世界中に多くいらっしゃいますので、今後の医療の発展を願うことしかできず、お力添えとならず申し訳ございません。以上、拙い回答で恐れ入りますが、回答とさせて頂きます。

 

・・・これだけでは情報不足かと思い、調べてみました。以下に続きます。

 


めがね

 

■色覚特性の補正めがね■

「色覚特性 メガネ」で検索すると大手眼鏡メーカーさんのホームページが出てきます。そちらを拝読すると、この眼鏡の仕組みは、恐らく、目に入る光(=可視光線「赤~橙~黄~緑~青~藍~紫」)範囲を調整するものではないかと思われます。

 

<色のメカニズム>

1. (赤~橙~黄~緑~青~藍~紫の)可視光線(太陽光・照明)が物体に当たる。

2. その物体が、一部の光(例えば青)を吸収、一部の光(例えば赤)を散乱・反射する。

3. その反射された光が目に届く。

4. 目に届いた光を、3種の錐体(赤・青・緑)がキャッチして、視神経を介して脳へ伝達。そこで初めて私たちは「あれは赤色の林檎!」等と色を「知覚」します。

 

 

<3.>の反射した光が目に届く所までは誰もが皆同じなのですが、色覚異常がある方の場合は、一部の働いていない錐体はその光を上手にキャッチできず、正常に働いている錐体でキャッチできた色相だけが脳へ伝達されるため、色の見えに特性が出ると言われております。

そこで、メガネのレンズによって、光の成分(赤~橙~黄~緑~青~藍~紫)の割合を変えるという発想なのですね。「見えない色相の光を、見える色相の光に寄せるよう調節する」のか、または、「キャッチできる色相の光の量を減らしてバランスを取る」のか。(光の量を減らす場合は、当然ながら、やや薄暗くなります。)

<効果は?>

対象者が「L・M・S錐体のどれが、どの程度、機能していないのか」検査で調べた上で、それに合わせてレンズを調整するものと思われます。(そのため「万人に合うレンズ1種」という物はないはず。)

従って、理論的には、大きく効果がある方、あるけど他の色がやや犠牲になってしまう見え方をする方、見え方は変わるもののそれほど効果を感じない方、など、「その人の錐体の状態によって」異なるため、試す以外に方法はないかと思われます。完全な色再現は望めないかもしれませんが、人によっては「色の見え」の改善が見込まれる可能性は十分にあると思います。※ 私がホームページを読んで申し上げられることはここまでです。詳細はメーカー様へ直接お問い合わせくださいませ。

*パーソナルカラーアナリストとして補足*

太陽光に含まれる光(赤~橙~黄~緑~青~藍~紫)と、照明に含まれる光は異なります。特に省エネ・エコな照明。照明は(少量でも明るく見える)黄~緑にかけての色相の光を沢山含むように調整されているからです。そのため正しい色の判定、パーソナルカラー診断は太陽光(自然光)のもとで行う必要があると言われています。

 

 


 

■錐体の検査・治療など■

残念ながら2017年現在は有効な治療方法がまだ確立されていないとのことです。もしどの錐体が原因なのかの検査や、何か手掛かりを探すのであれば、大きな大学病院や、色覚異常を専門とした眼科が良いかと思われます。行く前に問い合わせた方が良いでしょう。治療法は、ワシントン大学で研究段階で、実験が成功し、明るい兆しが見えている、という情報は見つけられました。

また、検査にも種類がありますが、興味がある方は「石原式色覚異常検査表 画像」などで検索してみて下さい。

 

 


 

■色覚を補助するための物の開発■

以下は、カラーアナリストである私一個人の机上の空論であり、もし、こういう物が将来開発されると、もっとたくさんの人が見ることの楽しさを感じられるのではないかという補正アイテムのアイデアです。どなたか専門家、研究職の方が、開発してくれないかなという、素人の願いとアイデアです。

目(錐体)の役割を代理してくれる物が「分光測光器」「分光測色計」などとします。ある意味「カメラ」でもいいかもしれません。それを目の錐体に埋められれば良いのですが、現段階でそれは不可能(難しい)なのではないでしょうか。では、目(錐体)を介さずに、「カメラ」の映像をどうにか脳に電気信号として送ることができれば、見えるようになる。色だけではなく、目が見えない方にとっても。どう電気信号を送るのか。…と思って調べたら「バイオニック・アイ」という物が開発されているようですね。「人工網膜」というものもあるようです。

発展を願います。

 

 


 

■最後に■

私のようなカラーアナリストが、治療や目の補助について書くのは、専門外であり、お門違いも甚だしいのは承知ですが、毎日色を扱う者として、私の持つ知識の一部がどなたかのお役に立てればと思い、私なりにいくつか手掛かりになりそうなキーワードを並べて書きました。内容に不適切な部分がございましたら、ご指摘下さいませ。

投稿者プロフィール

田原京子
田原京子パーソナルカラー&スタイル いろ結い 代表
一級カラーコーディネーターによるファッション分析ブログ。パーソナルカラー・パーソナルデザイン・骨格診断にて「一度の診断で、一生使える似合わせ技術」を提案。東京 神奈川 いろ結い(いろゆい)